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倦怠感(だるさ)の原因について

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はじめに

N O B Uヘルシーライフ内科クリニック院長の藤原信治です。
今回は、倦怠感(だるさ)の原因に関しての解説や私見を述べさせていただきます。

『だるくて動けない』まではいかなくとも『何となくだるい』とお悩みの方は多いのではないでしょうか?

倦怠感(だるさ)とは、身体が重くて力が入らないとか、やる気がおきないとか、疲れがとれずつらいといった症状のことです。
倦怠感(だるさ)の原因は、主には病気ではなく肉体疲労や精神疲労です。
肉体疲労に関しては、働きすぎたり運動しすぎた際にはしっかりと体を休めることが必要です。精神疲労に関しては、心を落ち着かせる時間や環境をつくるなど手段が有効です。

ただし、いつまでも倦怠感(だるさ)が改善しなかったり、直近までは大丈夫な体調であった筈なのに急激に倦怠感(だるさ)が出現した場合は何らかの病気による倦怠感(だるさ)の可能性が高くなります。

倦怠感(だるさ)を引き起こす病気

現実問題として、あらゆる病気で倦怠感(だるさ)は起こりえます。
その中でも代表的なものを下記に述べます。

風邪・インフルエンザなどの感染症

風邪・インフルエンザや新型コロナウイルス感染症、膀胱炎やウイルス性胃腸炎、気管支・肺炎などあらゆる感染症で発熱を伴わなくても倦怠感(だるさ)は出現します。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎とは、花粉やダニなどの特定の物質(アレルゲン)を異物とみなし、体内から異物を排除しようと各種の症状が生じてしまう病気です。花粉がアレルゲンの場合は俗に『花粉症』と呼ばれています。くしゃみや鼻汁・鼻閉の他、倦怠感(だるさ)・頭重感・喉の違和感・目のかゆみなどの随伴症状が生じることもあります。

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貧血および貧血を引き起こす病気

貧血とは血液中のヘモグロビン濃度が低下した状態を指しますが、貧血状態そのものおよび貧血を引き起こす各種の病気も倦怠感(だるさ)を引き起こす原因となります(詳細は当クリニックブログの【貧血(腎性貧血)について】をご参照ください)。

糖尿病

糖尿病は初期の頃は無症状ですが、悪化すると高血糖時に倦怠感(だるさ)や疲労感を感じるようになります。糖尿病を放置すると目や腎臓だけでなく末梢神経にも障害を来しますが(糖尿病の3大合併症)、これらの合併症自体も倦怠感(だるさ)を引き起こす要因となります。

腎臓病・腎不全

糖尿病性腎症や高血圧性腎硬化症、慢性糸球体腎炎など様々な病気を背景に腎機能が低下することで、尿毒症物質が体内に蓄積し多様な尿毒症の症状が出現するようになります。倦怠感(だるさ)は尿毒症を代表する症状です。腎機能の悪化を背景に発症する腎性貧血や高カリウム血症も倦怠感(だるさ)を引き起こします。腎不全によって強い倦怠感(だるさ)が引き起こされる場合は、腎不全が末期状態であることが多く、人工透析療法などの腎代替療法が必要となる場合があります。

 

心臓病・心不全

心不全になると心臓のポンプ機能の低下により全身へ十分な血液を送り出せなくなり、倦怠感(だるさ)だけでなく疲労感、息切れ、呼吸困難、浮腫み(むくみ)が出現するようになり、具体的には「少し動いただけでも疲れる」「坂道や階段をのぼると息が切れる」「足がむくむ」といった症状が出現するようになります。

 

肝臓病・肝不全

肝臓は沈黙の臓器と言われ、肝機能が低下していても無症状の状態が続き、倦怠感(だるさ)や体のかゆみ症状が出現するようになって気づいた時には肝硬変になっていることがあります。非代償性肝硬変といってかなり進行した状態になると、浮腫や腹水、食道胃静脈瘤破裂による吐血、黄疸などが出現するようになります。

 

悪性腫瘍(がん)

悪性腫瘍(がん)自体が作り出す「サイトカイン」という物質により倦怠感(だるさ)が出現する一つの理由にはなりますが、がんであることによるストレスや抗がん剤などの治療に伴う副作用が倦怠感(だるさ)の原因となっている場合もあります。

 

内分泌異常

甲状腺機能異常(橋本病やバセドウ病など)や副甲状腺機能異常、副腎皮質機能異常(原発性アルドステロン・アジソン病・クッシング症候群・褐色細胞腫など)、下垂体機能異常などのホルモン異常を引き起こす病気(内分泌疾患)は疲労感や倦怠感(だるさ)を引き起こす要因となります。

 

電解質異常

低ナトリウム血症・高ナトリウム血症や低カリウム血症・高カリウム血症、低カルシウム血症・高カルシウム血症といった電解質異常も倦怠感(だるさ)を引き起こします。このような電解質異常は、腎機能の異常や内分泌異常など他の病気により引き起こされるものであったり、薬の副作用によって発生することもあります。

 

うつ病

うつ病とは、長期にわたって深く落ち込んだ精神状態が続く病気であり、「憂うつ感」が
症状として現れます。誰でも落ち込んだり憂うつな気分になることはあるものですが、うつ病というのは日常生活に支障を来すほど強く、長く続くのが特徴です。憂うつ感・意欲の減退・食欲の低下・睡眠障害・倦怠感(だるさ)などの症状が出現します。

倦怠感(だるさ)でお困りの方へ

 

倦怠感(だるさ)でお悩みの方は当クリニックへご相談ください。
冒頭で述べましたように倦怠感(だるさ)の原因は必ずしも病気由来でないこともありますが、原因検索をするための検査を行ってみて異常が存在しなかった場合に初めて病気由来ではなかったと判断することが可能です。

 

もしも病気が見つかってしまった場合でも当クリニックで治療可能な病気は引き続き対応できますし、必要があれば入院治療が可能な高度医療機関(連携病院あるいはご希望の医療機関)へもご紹介可能です。

 

NOBUヘルシーライフ内科クリニックでは生活習慣病を中心に、内科系全般の病気に関する検査・診断・治療を行っております。
その他、何か体調に関するお困りごとがありましたら遠慮なくご相談ください。

 

皆さまここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

院長 藤原 信治

 

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