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糖尿病の食事について(血糖値を下げる)

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糖尿病と食事について

糖尿病と食事は密接に関連しており、適切な食事は血糖値の管理に大きな影響を与えます。炭水化物摂取をコントロールし、低GI食品を選び、食後の血糖スパイクを抑えることが重要です。タンパク質や食物繊維を豊富に含むバランスの取れた食事が健康維持に役立ちます。医師や栄養士のアドバイスを受けながら、個々の状態やニーズに合わせた食事プランを作成し、健康的な生活を支えましょう。

炭水化物を多く含む食物

炭水化物が多く含まれる一般的な食品の例です。

  • 白米
  • パン(特に白パン)
  • パスタ
  • ジャガイモ
  • とうもろこし
  • ピザ
  • シリアル
  • 豆類(一部の豆、レンズ豆など)
  • バナナ
  • ドライフルーツ
  • 甘いデザート(ケーキ、クッキー、アイスクリームなど)

これらの食品は炭水化物を多く含んでいますので、糖尿病患者さんは摂取量に気を付ける必要があります。

血糖値を下げる食べ物とは?

血糖値を下げる食べ物というものはなく、糖質が少ない食べ物、血糖値の上昇を緩やかにする食べ物があります。GI(Glycemic Index:グライセミック・インデックス)は、食品が摂取後に血糖値を上昇させる速度を示す指標です。低GIは、食品の摂取後に血糖値がゆっくり上昇することを示し、高GIは血糖値が急速に上昇することを示します。下記は、低GIの食品の参考です。

  • 野菜(ほうれん草、ブロッコリー、トマトなど)
  • レンズ豆
  • 大豆製品(豆腐、納豆など)
  • 青魚(サケ、マグロなど)
  • 全粒穀物(全粒小麦、全粒オーツ麦など)
  • ナッツ(アーモンド、くるみなど)
  • りんご
  • グレープフルーツ
  • 乳製品(ヨーグルト、牛乳)
  • 甘いじゃが芋(一般的なじゃが芋よりも低GI)

これらの食品は、血糖値の急上昇を抑える助けとなります。ただし、個々の体質や状態によっても反応が異なるため、食事計画には注意が必要です。

血糖値を急激に上昇させる食べ物

血糖値を急激に上昇させる食べ物を以下に挙げます。

  • 砂糖や糖分が多い飲料(ソフトドリンク、スポーツドリンクなど)
  • 甘いデザート(ケーキ、クッキー、アイスクリームなど)
  • 高GI食品(白パン、白米、シリアルなど)
  • 加工食品(フライドポテト、フライドチキンなど)
  • 甘いシリアルやグラノーラバー
  • 一部の果物(バナナ、ドライフルーツなど)
  • 砂糖を多く含む加工食品(ケチャップ、調味ソースなど)

これらの食品は急激な血糖値の上昇を引き起こす可能性があります。糖尿病患者さんは摂取量に注意が必要です。

血糖値と食物繊維・ビタミンミネラルについて

食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする助けとなります。食物繊維は消化がゆっくり行われるため、炭水化物の吸収を遅らせ、血糖値の急激な上昇を抑えます。また、食物繊維は腸内環境を改善し、体内の糖の代謝をサポートします。一方、ビタミンミネラルは体内の代謝に不可欠で、特にビタミンDやクロム、マグネシウムは血糖管理に関与します。ビタミンDはインスリンの効果を調節し、クロムは血糖値の調整に関与します。マグネシウムは糖代謝に影響を与え、適切な量が摂取されることが血糖管理に役立ちます。

血糖値とタンパク質・脂質について

血糖値とタンパク質・脂質の関係は食後の血糖値の上昇に影響を与えます。タンパク質は炭水化物と比べて消化が遅く、血糖値の急激な上昇を抑える助けになります。食事にタンパク質を含めることで、血糖値の上昇が緩やかになり、インスリンの必要量も減少します。

一方、脂質は炭水化物と比べて血糖値の上昇には直接関与しないが、高脂肪食品を過剰に摂取すると体重増加やインスリン抵抗性を引き起こす可能性があります。適切な種類の脂質(健康的な脂肪、オメガ-3脂肪酸)を摂りつつ、過剰な脂肪の摂取を避けることが重要です。

タンパク質や食物繊維を豊富に含む食事の例

グリルチキンサラダ

ロメインレタスやスピナッチといった葉野菜に、グリルチキンをトッピング。ナッツやアボカドを加え、タンパク質と健康的な脂肪を補給し、食物繊維も摂取。

キノコと豆のトマトソースパスタ

トマトベースのソースにキノコや豆(レンズ豆、チックピースなど)を加えたパスタ。全粒小麦パスタを使用して食物繊維を増やし、タンパク質とバランスを保つ。

オートミールとベリーヨーグルトボウル

オートミールにベリーとギリシャヨーグルトをトッピング。ベリーは食物繊維と抗酸化物質が豊富で、ヨーグルトからはタンパク質が摂れます。

焼き魚と蒸し野菜

サーモンや鯛などの焼き魚に、ブロッコリーや人参などの蒸し野菜を添える。魚はタンパク質と健康な脂肪、野菜からは食物繊維を摂取。

豆と野菜のスープと全粒パン

豆(レンズ豆、黒豆など)を使ったスープに、たっぷりの野菜を加えて、全粒パンと一緒に食べる。タンパク質と食物繊維を一度に摂取できる。

豆腐と野菜の炒め物

豆腐と色とりどりの野菜を炒めて、軽くしょうゆベースのソースで味付け。豆腐からタンパク質を摂り、野菜で食物繊維を補給。

ボウル型サラダ

グリーンサラダベースに、グリルチキンやキノコ、アボカド、キヌアなどの具材をトッピング。タンパク質と食物繊維がバランスよく含まれます。

血糖値を上げないようにするための食事の順番と注意点

血糖値を安定させるための食事の食べる順番について以下に説明します。

食物繊維を先に摂る

食事の最初に食物繊維豊富な食品を摂ると、胃の中で食物がゆっ
くりと消化され、血糖値の急激な上昇を抑える助けになります。例えば、サラダや野菜のスープを前菜として摂ることが考えられます。

タンパク質を摂る

次にタンパク質を摂ることで、血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。鶏肉、魚、豆類、ヨーグルトなどが良い選択肢です。

炭水化物を摂る

最後に炭水化物を摂る際には、低GIの炭水化物を選び、適切な量を摂るよう心がけます。全粒穀物、野菜、果物などが適した選択肢です。

食事の総量と食事間隔に注意

食事の量を適切にコントロールし、適度な食事間隔を保つことも血糖値の安定化に役立ちます。

食事の順番と内容を考えてバランスの取れた食事を摂ることで、血糖値の急激な上昇を防ぎ、健康的な血糖管理をサポートできます。ただし、個々の健康状態に合わせて食事を調整することが重要です。

どうしても間食したくなった場合は?

糖尿病の人が間食を摂る場合、血糖値の急激な上昇を抑えることが重要です。低GIの食品を選び、適切な量を守ることがポイントです。例えば、新鮮な果物や野菜、ヨーグルト、ナッツなどは血糖値の急激な上昇を抑えつつ、満腹感を与えます。また、食事と間食の間隔(2~3時間)を適度に保つことも大切です。

糖尿病患者さんに適した間食の一例を以下に挙げます。

新鮮な果物

オレンジ、りんご、キウイなどの新鮮な果物は食物繊維やビタミンを含み、血糖値の急激な上昇を抑えます。

野菜スティック

キュウリ、人参、セロリなどの野菜をスティック状に切って、低脂肪のヨーグルトやハムと一緒に摂ると良いです。

ヨーグルト

低脂肪で無糖のヨーグルトはタンパク質とプロバイオティクスを含み、血糖値の上昇を穏やかにします。

ナッツ

アーモンドやくるみなどのナッツはタンパク質と健康的な脂質を含み、満腹感を与えます。

チーズ

低脂肪のチーズを少量摂ることで、タンパク質を摂りながら血糖値を安定させることができます。

全粒穀物クラッカー

高繊維の全粒穀物クラッカーに薄くチーズやハムをのせて摂ると、栄養バランスが良くなります。

最後に

当クリニックでは、個々の患者の健康状態やニーズに合わせた適切な食事指導や医療を提供し、血糖値のコントロールをサポートします。バランスの取れた食事、糖質の摂取量の調整、低GI食品の選択などを通じて、血糖値の急激な上昇を防ぎ、健康な生活を促進します。食品の選択や摂取タイミングに関するアドバイスはもちろん、食事療法が治療計画の一環となり、患者様の健康目標達成を支援しています。お気軽に受診してご相談ください。


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